レース速報


8時間エンデューロ

昨年とは打って変わり、逃げグループのスプリント勝負で決着


本大会のメイン種目・8時間エンデューロ。今年からソロ部門はアタック240に移行し、ロード、ロード以外、男女混合の3部門が行われました。
午前8時、サーキットの青いシグナルの点灯とともにバイク審判と招待選手の先導でパレードスタート。西ストレートでのローリングスタートで実質的に戦いの火ぶたが切って落とされました。
スタート時はコースはセミウエットでしたが、朝から好天に恵まれてすぐにドライに。それとともに次第に風が強まり、ホームストレートでは強い向かい風が吹き、選手たちを苦しめました。先頭集団は例年よりかなり速いペースで人数を減らしていき、6時間経過時にはすでに総合優勝争いはmkw2チームとA、A'の4チームにほぼ絞られました。その後ピット交代のタイミングでmkwは1チームが脱落し、最終的にはmkwラーメン部とA、A'の3チームのゴールスプリントとなりました。早めのスプリントを仕掛け、鋭く伸びたmkwラーメン部が人数面の不利さをものともせずに優勝し、2年連続の総合優勝に輝きました。
その他のクラスの優勝チームを含む各チームの最終走者がフィニッシュすると、ホームストレートはパフォーマーの檜舞台に早変わり。パフォーマンス賞を狙うチームの選手たちがチームごとに全員一斉にホームストレートをゆっくりと走り、ギャラリーやMCに最後のアピールをするパフォーマンスパレードが行われ、会場を大いに盛り上げました。

各クラスの優勝

●8時間総合・8時間ロード mkwラーメン部
●8時間ロード以外 名交自転車部
●8時間男女混合 多武峰朝練☆荒ぶる女帝とその下僕たち




4時間エンデューロ

総合優勝争いは、猛烈な追い上げで大会史上に残る大逆転!

ロードやロードソロ以外にママチャリやミニ・リカンベント、男女混合などさまざまなクラスが設けられる4時間エンデューロ。競技時間は8時間エンデューロの半分ですが、さまざまな種目が用意されており表彰台に上るチャンスが多いため、人気では引けを取りません。
スタートの合図とともにホームストレートを上っていく選手たちの顔ぶれも多彩。上位を目指す競技志向の強いアスリートもいれば、ママチャリやリカンベントでマイペースに楽しむサイクリストもいたり、仮装でパフォーマンス賞を狙う選手もいて、自転車のお祭りらしい雰囲気にあふれています。
先頭集団は2時間経過時点ではソロ14人、ロード2チーム、ファミリー2チーム、男女混合2チームと大集団を形成。そこからヤマシゲNO1とBREZZA-KAMIHAGIの2チームが協調して飛び出し、後続を2分近く引き離します。総合優勝がこの2チームに絞られたと思われたレース終盤、メイン集団からaが猛追。ラスト2週の時点で30秒以上あった差がファイナルラップ突入時点で13秒にまで縮め、最終的に先行する2チームに追いつき、ゴールスプリントで振り切って優勝するというスズカ史上に残る大逆転劇を演じました。
その他の各クラスの優勝チームや選手たちやそれ以外の選手たちも続々とフィニッシュ。その表情は充実感にあふれていたのが印象的でした。

各クラスの優勝

●4時間総合・4時間ロード a
●4時間ロードソロ 桐野一道選手
●4時間ロードソロ29歳以下 竹中諒選手
●4時間ロードソロ30歳代 桐野一道選手
●4時間ロードソロ40歳代 黒田篤司選手
●4時間ロードソロ50歳代 前川圭介選手
●4時間ロードソロ60歳以上 前田敏彦選手
●4時間WOMEN 遠松純子選手
●4時間男女混合 三味線Racing
●4時間ミニ・リカンベント Team Hung Over
●4時間フラットバー SAKAI★RACING
●4時間ファミリー ブレイカーズwithカモンJr
●4時間ママチャリ 世界のはしや




アタック240

MENは10人近い選手が最後までデッドヒートを展開。WOMENは2人が完走

今大会から8時間エンデューロのソロ部門が廃止され、その代わりにかつて春spの名物だったソロ種目・アタック240が行われました。8時間以内にフルコースを40周するレースに健脚自慢の男性が約200人、女性も6人が出走しました。
午前8時、8時間エンデューロの選手とともにスタート。男子の上位選手は8時間エンデューロの選手とともに周回を重ねていきます。今年は向かい風の影響もあって例年よりやや落ち着いたペースでレースが推移。例年だと独走か数人程度のゴールスプリントで決着することが多いこのレースですが、今年はそれほど人数が絞られず、ファイナルラップに入った時点でまだ10人近い選手が先頭集団に残る展開に。混戦を制したのは井上貞行選手でした。また、MENクラスは今大会から総合の上位3人を除いた年代別1位の選手の表彰も行われました。
一方、女性クラスでは谷名正代選手がレース中盤から首位を守り、7時間40分42秒で優勝。2位に20分近い大差を付ける圧勝でした。
今回の完走者は男子99人、女子2人でした。

各クラスの優勝

●アタック240 総合 井上貞行選手
●アタック240 MEN29歳以下 勝水拓也選手
●アタック240 MEN30歳代 岡賢仁選手
●アタック240 MEN40歳代 井上貞行選手
●アタック240 MEN50歳代 池田一則選手
●アタック240 MEN60歳以上 倉田裕之選手
●アタック240 WOMEN 谷名正代選手




トロッフェ・バラッキ

風にも負けず、夫婦ペアや女性ペアも完走を目指す

かつてイタリアで開かれていた歴史ある大会の名前にちなむ2人1組のタイムトライアル、トロッフェ・バラッキ。スズカ8時間エンデューロの名物と言える種目ですが、国内で開催されるレースはほとんどありません。本大会では鈴鹿サーキットのフルコース10周のタイムを競います。エンデューロと違って2人が同時に走るため、より息の合った走りが求められます。
タイムトライアルだけに、DHバーやディスクホイールを搭載したTTバイクでの出場も可能で、上位を目指す本気モードのチームの多くは、エアロヘルメットやワンピースで決めたライダーがTTバイクを駆るなどTT用の機材を投入する熱の入れよう。一方で、夫婦で参加するチームや女性だけのペアで走るチームもあり、各チームがそれぞれのペースで完走を目指してスタートしました。
この日は風が強く、ホームストレートは強い向かい風、S字の下りは横風と、コースの場所によって風向きも変わる選手泣かせのコンディション。そんな状況でも各チームの選手たちは日ごろの練習生かを存分に発揮し、できるだけ車間を詰めて先頭交代を繰り返し、お互いが風よけになって周回を重ねていきました。
今年のこの種目を制したのは平均41.73km/hというハイペースで10周を走りきった名岐ベンド。1時間23分29秒という記録で2位に2分44秒もの大差を付けました。今年は参加69チーム中66チームが完走。女性ペアや夫婦ペアも完走していました。

優勝

●トロッフェ・バラッキ 名岐ベンド