

今回も残念ながら転倒事故がありました。私は土曜日の3時間と、日曜日の4時間のクラスを皆さんと一緒に走らせて頂きました。そこで気が付いたのは、スリップによる単独の転倒が多い事です。良い発見もありました。集団の中で接触による転倒が以前より減っているように思えました。これは非常に嬉しい事です。皆さんの声掛けや、安全走行のご協力があったからだと思います。ありがとうございました。このスリップによる単独転倒をなくすことができれば、レース中の事故を限りなくゼロに近付ける事が出来ると思います。では、どうすればよいのでしょうか?前回までは走行中に注意する点を中心に書かせて頂きましたが、今回は自転車のセッティング、つまりレースがスタートするまでに注意する点について書かせて頂きたいと思います。


(1) パナレーサーのRACEtypeD
(2) 7.5気圧
(3) 今年の6月に装着してレースのみ使用。走行距離は約500km。保管時はホイールバックに入れて保管。タイヤにひび割れ等なし。
という状態です。
なぜこれが重要な事なのでしょうか?それぞれについて説明します。
(1)はレース用のハイグリップタイヤになります。パナレーサーの場合、レース用タイヤには《typeD・typeA・typeL》と3種類あります。それぞれに特徴があり、typeDの場合は、ハイグリップ・耐パンク性能が高いタイヤになります。(詳しくはHPを見て下さい)各タイヤメーカーにはレース用のハイグリップタイヤとトレーニング用タイヤ、そしてその中間といった具合に価格帯の違う3種類くらいのタイヤがラインナップされていると思います。同じメーカーなら単純に値段の高い方が良いタイヤになると思います。メーカーさんも「このタイヤは値段安いのでちょっと滑ります。」とは言えませんからね。我々は値段で判断するしかないと思います。僕はパナレーサーの高価なタイヤから安価なトレーニングタイヤまで使用した事があります。やはり、高価なものは良いです。乗り比べるとはっきりわかります。高価なものはハイグリップ・軽量でパンクしにくく、乗り心地がよい上に良く進むタイヤです。練習はコストを考えて安価なタイヤでトレーニングをして、レース前に安全性を考えてレース用の良いタイヤへの交換をお薦めします。
(2)晴天で路面が乾いていて滑る心配がなければ8気圧でいつも走っています。しかし、今回は路面が濡れていて滑りやすい状態でしたので7.5気圧にしました。なぜ空気圧を変更するのでしょうか。次のような変化が起こります。

これらの空気圧を調整する範囲はタイヤのサイド部に表示されています。(例700-1050kPaや7bar—10.5bar)各タイヤメーカー、タイヤの種類によって異なりますので必ず確認しましょう。基本的には今回の様に路面が濡れている場合や、悪路の場合は気圧を低い方へ合わせます。また、路面が綺麗で滑る心配がない場合には空気圧を高い方へ合わせる様に考えて頂ければ良いかと思います。


今回はタイヤの話がメインになってしまいましたが、安全にコーナーを曲がる基本は、
安全な速度まで減速→自転車を倒し込む→外側の足で踏ん張る→目線は自分が進む方向です。そしてプラスα今回のタイヤのセッティングになります。
次回のマトリックスのイベントはCリーグ長良川クリテ!!長良川のコースも滑りやすい所があります。是非今回のセッティングを試して下さい。空気圧の変更だけでも走行感は変わってきます。転倒事故ゼロを達成できるようにこれからもよろしくお願いします。