ロードレース講習会
安全に走るための事前チェックや走行中の注意点を選手が伝授
レース開始前の試走時間に合わせて行われる「ロードレース講習会」。主にレースに初めて参加する方や初心者向けの内容で、走行前のバイクのセルフチェック、安全走行の基本、鈴鹿サーキットのコースの注意ポイントなどを説明しています。今年はマトリックスパワータグのベテラン、真鍋和幸選手と狩野智也選手が講師を務め、橋本凌甫選手がサポートに加わりました。バイクチェックではバイクを10センチほど持ち上げて着地させたときにガタガタ音がしないかのチェックに始まり、ホイールのクイックリリースの正しい締め方、リアエンドが曲がっていないかの確認を行いました。またホイールに反射材が付いている場合は外しましょう、と真鍋さん。「反射材はホイールの中で重りになるので、サーキットで高速走行すると、ホイールの振動が大きくなってコントロールできなくなってしまう」とその理由を説明しました。
安全走行に関しては、真鍋選手が「サーキットはコース幅が広く、センターラインがないので、まっすぐ走るのが難しい。前を見てしっかり走ることが重要」と説明。さらに狩野選手は「コーナーでは常に出口の方向を見ることが重要で、そうすれば自然に曲がっていく。ブレーキレバーに常に指を添え、いつでもスピードがコントロールできるようにスタンバイして」とアドバイスしました。また、怖くなるようなスピードを出さないこと、危ないと思ったら声を出してすくまないようにすること、いよいよ転んでしまうとなったらハンドルから手を離さないことなど、いざというときに被害を最小限にする方法も伝授。会場に詰めかけた100人近い参加者は、真剣な表情で選手たちの話に耳を傾けていました。
MC
今回は3年ぶりのMCコウゼンさんと絹代さんのコンビ
レースの実況や表彰セレモニーや抽選会の司会と朝から1日大忙しのMC。今回はスズカは3年ぶりとなるMCコウゼンさんと絹代さんのお二人がMCを担当しました。MCコウゼンさんは、選手たちから「走るぞ、楽しむぞ」という気持ちが伝わってきたことが印象的だったといい、「みんなの気持ちや熱量を言葉で伝えようと心がけた」そう。レースのスプリント争いでは選手たちのコンマ数秒差の決着を熱いトーンの実況で盛り上げ、「ロトラップでドン!」で賞金を独り占めしたチームの選手が抽選会でも商品をゲットすると、そのことを指摘して会場の笑いを誘うなど、硬軟緩急自在のトークで盛り上げました。
絹代さんは実況席でのMCに加え、表彰セレモニーの司会、ブース取材と精力的に動き回っていました。「バザール取材の時に、会場に賑わいが戻ってきているなと感じたのが印象に残っています。抽選会も復活したし、これから少しずつ今までの姿に戻っていって次の盛り上がりにつながっていくのかな、と思ったらうれしかった」と話してくれました。
メカニック
突発的なトラブルでないケースは有償で対応
サイクルイベントに参加する際は、事前に自分で整備するか、自信のない方はショップで整備してもらうことが重要です。本大会でもレース前に自転車を整備するよう呼びかけています。とはいえ、会場に自転車を運ぶ際や会場で自転車を倒すなどしてエンドを曲げてしまうなどのトラブルが起きないわけではありません。そんな時に心強いのがメカニックの存在。今回はシクリズムジャポンの香立武士さんがメカニックを担当しました。「持ち込まれるトラブルで多かったのは変速調整ですが、明らかに整備不良と思われるケースが少なくありませんでした。ホイールを決戦用に替えるだけでも変速調整が必要になるケースもあるので、決戦用の装備で整備することも重要です」とのこと。
部品交換が必要な場合は部品代を実費とするのは従来通りですが、今回は明らかに突発的なトラブルでない場合は工賃も有料という形をとりました。「ちょっと自転車の調子が悪いけれど会場で見てもらえばいいや、という軽い気持ちではだめ。整備不良の自転車では、レース中にトラブルが発生し、レースをストップしなければならない事態になる可能性もあるばかりか、最悪の場合他の参加者を巻き込んだ事故を起こす危険性もあるからです」
レースに出場する場合は必ずお近くのサイクルショップで整備・点検を行ってからお越しください。
モバイルラップ一覧チェックサイト「LAP CLIP」
新型コロナ対策としても大活躍! ラップタイムやリザルト速報がスマホで分かる
ラップタイムやリザルトが手持ちのスマートフォンなどからリアルタイムでチェックできるラップ一覧チェックサイト「LAP CLIP」。スズカ8時間エンデューロをはじめ、さまざまな大会で採用され、サイクリストの間でもすっかりおなじみになりました。今回も新型コロナ対策として密を避けるために途中経過やリザルトの掲示を廃止し、代わりにLAP CLIPで皆さんにラップタイムやリザルトを確認していただく形をとっています。つまり、LAP CLIPは新型コロナ対策としても活用されています。
もちろん、今まで通り、ライバルチームとのタイム差を調べたり、周回数の確認のために活用される方も。6時間エンデューロの参加者は、4時間エンデューロ終了前後にピットがクローズされるため、選手交代のタイミングを計るために活用するケースも見られました。
〈LAP CLIPウェブサイトはこちら〉
※WEB記録証(PDF)が取得できます。タイムの右側「WEB記録証」をクリックしてください。
※速報データのため、順位やタイムは修正になる場合があります。